UTMB対策練習
タイムよりも完走重視なランナーのUTMB2019冒険記です。
今回は、UTMB2019に向けてやっていたトレーニングについて。このテーマについては、既にネットや雑誌でいろんな情報があって、ものすごいトレーニングの記事を読んで途方に暮れることもあった。まあ、ハードなことはとても真似できないので、自分にあったやり方を無理に頑張らない程度に、黙々とトレーニングに取り組んでいました。
1.初めての100マイルからの反省
UTMF2018がはじめての100マイル。この時は、終盤で集中力が途切れ、かろうじてゴールへ辿り着く苦い経験。100マイルを走り切る体力・走力が完全に不足していたと思う。睡魔に襲われた時はアタフタして士気が落ちたこともあった。これらの経験をUTMB対策練習のベースにした。
また、UTMB特有の大きな山超えに対しても登坂力強化が必要だった。
ただ、他のブログや雑誌などの情報を元に作った想定タイムチャートから、序盤のU3関門以降は関門時間に余裕が取れそうだったので、スピード練習はしないと割り切った。(但し、エイドU2を無補給で通過する戦略を立てた)
これらを踏まえ、UTMB当選後は、以下に絞って練習に取り組んだ。
- 基礎体力・走力のUP→月間走行距離増、長時間行動実施
- 登り坂への免疫力Up→登坂パワー強化
2.基礎体力・走力のUp
100マイルを走り切る体力・走力を鍛える練習
①月間走行距離
練習の目安となる月間走行距離、UTMBまでの1年間の月平均は約200キロだった。家庭持ちのサラリーマン、通常平均距離は月150キロ前後なので、いつもの約1.3倍は走ったことになる。月間300キロとか400キロとかの強者と比べると少ないけども、個人的には頑張ったなぁ~
運動時間をみると、最大で月間約50時間。いつもなら月15~20時間だけど、トレイルに入ることが多く、距離の割に時間が多くなっている。
下記グラフは、2017年9月~2019年8月(UTMB2019まで)の2年間の月毎の走行距離。平均距離にはレースの距離も含めています。赤線が動いた時間です。
- 2017年~2018年はロングレースの後遺症もあって、例年より走行距離が少ない。UTMF2018の時は前月だけしか走り込みをしていない。実際100マイルを甘く見ていて苦戦した。単なる100キロの延長ではなかった。
- 当選後の2019年1月以降は走行距離も次第に増加。3月以降は距離が右肩上がり、体力が付いてきた感があった。
- 8月は意識的に距離を抑え、本番前に疲れを残さないようにした。でも、走らないと心配なので、ちょこちょこ走ってしまう。
- ロードは帰宅ラン10キロ、週末LSDなど
②長時間行動(ロング練)
長時間動き続ける体力作りのために、近くの山(標高max900m)の近郊トレイルを練習場所として、約24時間の長時間行動を1月、3月、6月の3回実施した。本番と同じ荷物を背負ってギアチェックをしたり、夜間歩行への慣れと、眠い時にどんな状態になるのかを体験する練習にもなった。
- 寝ないで長時間(20~24時間)動き続ける事を主目的とした練習
- 練習コース:距離約80k、累積標高差約4500m
- 1月、3月、6月の3回実施
- レース本番を想定した荷物・ギア・補給食のチェック
- 睡魔との闘いへの慣れ
3.登り坂への免疫力Up
登りが2~3時間続いてもへこたれない免疫力をつける練習
①やっぱり基本は山行
登坂力のトレーニングの基本は山行と思うので、極力トレイルに入る日を多くした。日頃のトレイル距離は約20キロ/月だけど、2019年は月平均60キロ(長時間行動除く)となり日頃の約3倍になった。
②トレッドミルの傾斜ラン
夏場6,7,8月、暑くてトレイルに行きたくない時に、スポーツジムに月2-3回行って取り組んでいた。一般的なトレッドミルの最大傾斜15%にセット。速度は遅くても、約1時間連続でやることが効果があるとの情報を信じて取り組んだ。
- 傾斜15%、速度4k/h~6k/h 連続して1時間
- 走行速度はその日の調子に合わせ調整、でも傾斜15%はキープ!
- 3か月後に90分連続できるまでなった。登り坂への免疫力Upを実感。
- トレッドミルは退屈との声もあるけど、フラットと違って傾斜の負荷に耐えて黙々と走るのは、意外と集中できる。
③階段ランジ
平日や出張中のランができなかった日に取組んた、ハムストリングを鍛えるトレーニング。意外と負荷は高い。
- 元ネタ記事:Trail Runner Magazineの3-Minute Mountain Legs
- 英語記事ですが、記事中の動画で記事の内容は理解できるはずです。
- 始めたころは片足30回でパンパンになっていたけど、3ヶ月後には100回できるようになる。登坂も楽に感じるようになった。
4.まとめ
以上がUTMB前に取組んできたトレーニングです。月間200キロ程度の走行距離なら、楽々こなしているランナーも多いのではないでしょうか?今回は、過酷な練習を積まなくてもUTMB完走はできる事を伝えたくて、敢て今回取り上げてみました。(練習に対する感覚が麻痺しているので、十分過酷と思われる方もいるのかもしれませんが、、、)
巷に公開されているような濃い内容ではありませんが、ボクの走力やタイムチャート結果などなどと合わせ参考にしてもらえればと思います。
UTMB2019冒険記5:タイムテーブル(結果) - 健脚研究会
5.追記
山歩きの練習会に出会えたのはラッキーだった。UTMB当選を機に地域のトレラン練習会を探してて偶然見つけた練習会。内容にビビったけど、恐る恐る参加させてもらいました。この練習会では、山歩きの練習はもちろんトレラン情報、そしてメンバー達からの刺激もたくさん得られて本当に役に立った。この練習会なしにUTMB完走は出来なかったでしょう。感謝!
写真は長距離練習会時の夕日
UTMB2019冒険記の目次
UTMBを目指す市民ランナーの為の記事。レースの様子、シャモニへの行き方、宿泊、必要費用などについて、2019年参戦したことを書いています。興味あれば覗いてみて下さい♪
https://www.kenkensblog.info/entry/2020/05/01/000000
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