ランニングと独学は似ている。そんなことを思わせる本でした。
最近、新聞の書評に異例のヒット商品と紹介され、気になっていた独学の百科事典、「独学大全」。独学に関するあらゆることが詰まった本。著者は読書猿氏。昼間は組織人として働く現役ブロガー。800ページ弱の厚みは迫力があります(重量:約1kg)。
この本は、勉強のやり方のハウツー的な内容ばかりでなく、学び続けることが遥かに重要だ、との点についても、かなりのページをさかれています。特定の内容に特化した類似本の自己啓発本は多いのですが、本書一冊で、すべての内容を網羅しているのが、すごい所です。そして、読書猿氏の独特の深い洞察で、とても濃い内容になっています。
で、この本、”独学”や”学び”をランニングに置き換えてみても、違和感がない。
独学で一番大事なのはハウツーでなく続けること。続けられる人は、何が違うのか。なぜ学んでいるのか分かっている人とわかっていない人では 全く続くエンジンが違う。
さらに序文を引用
- 独学者は、学ぶことを誰かに要求されたわけでも、強いられたわけでもない
- どれだけ励んでもそれだけでは利益や賞賛が得られるはでもない
- 学び始めるのもやめるのも、独学者の自由
- 誘惑に負けないといった自己コントロールについての知識が必要
どうでしょう。孤独になりがちなランニング、独学と取り組む姿勢が似ていると思いませんか?
以下が、第1部の目次です。本書で繰り返し出てくる「独学は孤学とは違う」の考えをベースに、独学を続けるためのいろいろなヒントが、具体的に書かれています。これらの独学の技法を、ランニングの立場に置き換えてみると、役に立ちそうなものもありそうです。
- 志を立てる ⇒動機づけマップで、失敗や挫折した時に立ち返える
- 目標を描く ⇒学びの地図を描き、迷走を防ぐ
- 動機づけを高める⇒まずは1分間でもやり、重い腰を蹴っ飛ばす
- 時間を確保する ⇒すきま時間を見える化する
- 継続する ⇒ハードルを低くしてでも続ける。記録を取る者は向上する
- 環境を作る ⇒サボらない仕組み/ブログ・SNSで宣言、練習会に参加
走らない言い訳は大型トラックいっぱいぶんはあるランナーにとって、この第1部の内容、特に5と6、はとても示唆に富んでいます。この第1部だけでも、十分価値あり。
もちろん第2部「何を学べばよいか」、第3部「どのように学ぶか」も、濃い内容。学ぶこと(走ること)を、あきらめたくない人に、おすすめの本です!
まだまだ、全部に目を通せていません。そのうち、ランニングで役に立ちそうなアイディアがあれば、紹介したいと思います。
ベタなタイトルは、お許し下さい。思いついたら、そのまま残しちゃいました(汗)
ご意見・ご要望はお気軽にコメント下さい。
では、また。
UTMB2019冒険記の目次
UTMBを目指す市民ランナーの為の記事。レースの様子、シャモニへの行き方、宿泊、必要費用などについて書いています。興味あれば覗いてみて下さい♪
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