ロングトレイルのレースに参加してみると、女性ランナーはタフで粘り強いなぁって思いませんか?ボクはレース中に完走ギリギリになることが多いのですが、そんな位置で30時間以上も走っていると、ヘロヘロの男性に比べ、まだまだ元気な女性ランナーの割合が多いような気がする。女性の方が男よりも耐久力があるんだろうなぁ、なんとなくそんなことを思ったりしていた。最近、そんな事に触れた記事を読んだので、今回紹介してみます。
1.NZ Tarawera Ultramarathon 2021結果
まずはこのニュース。今年2021年2月にニュージーランドで開催されたタラウェラ・ウルトラマラソンの結果をご存じですか?100キロの部の総合優勝者は女性。2位の男性に18分も差をつけたそうです。Ultra-Trail World Tourのシリーズ戦なので、コロナ禍とは言え、それなりのレベルのはず。そんな大会で総合優勝はすごい。男性優位なマラソンレースでの出来事に驚いています。
タラウェラ・ウルトラマラソンの大会HP
Ruth Croft Makes History - Tarawera Ultramarathon | Rotorua, New Zealand
2.Trail Runner Magazineの記事
女性の方がウルトラマラソンに向いているんじゃないか?そんな事を思い出させてくれたのが、2021年2月22日付けトレイル・ランナー・マガジンの記事。
Will Women Ultrarunners Surpass the Best Men? (意訳:ウルトラマラソンで最速男を超える女性は現れるか?)
筋肉量が多い男性の方がスピードは有利。フルマラソンでは、男性のタイムは女性よりも約10%早い (ランナー平均4:54 vs 4:28)との調査データがあるようです。でもそんな男性の有利性は、超距離になるほど薄れ、超ウルトラでは女性が有利になる可能性が高いんだそうです。理由として、肉体的と心理的な面から、以下が挙げられています。
・女性の方が、musle fiber(筋肉繊維?)が多いので、筋肉疲労が少ない
・女性の方が、心理的優位 ペースを守る。男性は無謀なリスクを冒す傾向がある
・女性の方が、脂肪の燃焼効率が良い 脂肪が多い為、補給が少ない
今後、48時間を超えるようなレースで、男女の逆転が起こるようになるだろう書かれています。実際、600~800kmの自転車レースや超長距離水泳レースなど、超ウルトラ系レースでは、女性が優位になる傾向が、既にあるそうです。
ネットで検索してみると、他にもありました。2020年1月13日の記事です。
ウルトラマラソンで、女性ランナーが男性を抑えて優勝するケースが多くなっていると書かれています。
3.UTMB2019 Result Data
過去の記事で使ったのですが、UTMB2019(170km)のリザルトから、各CPでのDNF割合を整理してみたのが下記グラフ。この時は、中盤まででDNFするのは、男性の方が多い傾向にあると分析していました。このグラフを改めて見ると、No.18のChampex(約120 km地点)以降で、女性のDNF率が低いですね。肉体的か心理的なのか理由はわかりませんが、耐久性に対する男女差ってのが、データ的にもありそうな気がします。
4.最後に
女性の方がウルトラマラソン向きのポテンシャルがありそう、思っていたのは、ボクだけじゃなかったようだなぁ。単なる個人的な感想でなさそうでよかった(汗)。ここまで読んでいただけた方も、同じような事を感じる時があるんじゃないでしょうか?
女性の競技人口が増えていけば、その傾向がもっと顕著に表れてくるんでしょう。女性がもっともっと活躍するようになって、トレランがさらに盛り上がってくれると、とってもいいなっと思います。
ご意見・ご要望はお気軽にコメント下さい。
では、また。
UTMB2019冒険記の目次
UTMBを目指す市民ランナーの為の記事。レースの様子、シャモニへの行き方、宿泊、必要費用などについて、2019年参戦したことを書いています。興味あれば覗いてみて下さい♪