ディーン カーナゼス (Dean Karnazes)著のウルトラマラソンマン(Ultramarathon Man)、ウエスタンステイツ2021の最高齢完走者"クニさん”が、ウルトラマラソンを始めた”きっかけ本”、なんだそうです。
早速読んでみると、期待以上におもしろい本でした。こんな方にお勧めです。
・超絶レースの挑戦にわくわくしたい人
・ウエスタンステイツ100に興味がある人
本の内容は、仕事漬けの日々から、30歳の誕生日をきっかけに走り始め、超絶なウルトラマラソンに挑戦していくストーリー。著者の文体がいいのか、翻訳がこなれているのか、海外本にありがちなストレス感じさせない、とても読みやすい本でした。
本書で挑戦しているレースは以下。ウエスタンステイツは憧れのレースなので、楽しく読ませてもらえた。チェックポイントで体重測定なんかするんだぁ~、川渡ってこんな感じなんだー、って興味深々。その他のレースは、、、超絶過ぎて、とても真似できそうにない。
- ウエスタンステイツ:伝統の100マイル(160キロ)レース
- バッドウォーターマラソン: 50℃のデスバレー横断216キロ 舗装路は過酷でしょ。。
- 南極マラソン:ー40℃の南極でフルマラソン ランニングシューズで走っちゃうの?!
- 320キロのリレーマラソン:2晩かけて1人で走破 難病の子供ためのチャリティラン
本書のおすすめの一つは、共感する言葉が満載なこと。マラソンをされる方なら、きっと、お気に入りの”パワーフレーズ”が見つかると思います。冒頭から、”寝るのは弱虫のすることだ”のフレーズ、ドキッとさせられました(汗。
紹介したいフレーズは多々あるのですが、一番の気に入ったのは、「そんなに走ってて辛くないのか?」の質問に対する答え。
「辛いさ、でもそれがいいんだよ」
ウルトラマラソンの魅力をストレートに表現していると思いませんか?
また、このシーンにも共感。
2晩目の夜中、疲れ果てて立っていることもままならなくなった時に、”155マイル(248キロ)も走ったのだから、これで充分なのではないか?”と思い込むシーン。
ボクがUTMB2019で2晩目の深夜、約120キロ地点のシャンペラックに向かう登り、これが眠くて辛くて、”ここまで来れたんだし、もう充分じゃね?!” って本気でリタイヤを考えた時があった。そんな当時のきつかった体験が蘇えってきて、グッときちゃった。
ボクの時は、たまたま近くに日本人ランナーがいて、励ましてもらえたから、シャンペラックまで、たどり着き復活。本書でも、友人が現れ、走り始めるのだけども、人の力って大きいなぁ~と感じる場面でした。
レース中にネガティブ思考にハマるのは、ウルトラマラソンあるある。著者のようなスーパーマンでも、同じなんですね~
あと、ランション(走りながら放尿)のシーン、これは割と有名なようです。。
ちなみに、著者のディーン・カーナゼス氏、ランナーの間で、全米ではハリウッドセレブ並みに有名なウルトラマラソンランナーらしい(驚
全米一有名なウルトラマラソンマン、ディーン・カーナゼスへのインタビュー | はじめてのトレイルラン講座
本書で紹介されているウルトラマラソンのレースの過酷さは、一般の人にはドン引きする世界なんだろうなぁ~。それでも、ウルトラに挑戦しようと思ったクニさん、只者じゃないです。
アメリカ在住のクニさんのお話が聞けるOff Trail Talk #015 これもイイ♪
ご意見・ご要望はお気軽にコメント下さい。
では、また。
UTMB2019冒険記の目次
UTMBを目指す市民ランナーの為の記事。レースの様子、シャモニへの行き方、宿泊、必要費用などについて、2019年参戦したことを書いています。興味あれば覗いてみて下さい♪