健脚ラボ

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【読書】NY・TYO・PARを走る3つの物語:シティ・マラソンズ 42.195km先の私に会いに行く

「陸上・田中希実の人生を変えた一冊」 こんなキャッチーなタイトルの記事で紹介されている本「シティ・マラソンズ」を読んでみた。

日本一速く走れる文学少女 SNSで文章力がバズった陸上・田中希実の人生を変えた一冊 | THE ANSWER

ニューヨークシティマラソン、東京マラソン、パリマラソンを舞台とした3つの物語。夢を諦めた過去をもつ20~30歳台の主人公たち。くすぶった気持ちで過ごす日々、マラソン大会をきっかけに、前向きに変わっていく姿が描かれている。

歳を重ねて誰もが多々経験する挫折を知っているからこそ、主人公の感情の変化に共感する、そんな内容。

勝利を目指して奮闘するアスリート達のスポ根もの、手に汗握るレース展開、なんて想像していたけど、まったく違う。レースが主体の物語ではない。超絶なアスリートも出てこない。

田中希実さんがこの本に出合ったのは小学校3年生の時。その時に価値観が変わったそうです。こんな物語に心を揺さぶられる、彼女の感性の高さを感じてみてください。

3人の人気作家によって書下ろされれた短編3話が、一冊に収録された本です。

 書名 シティ・マラソンズ

 著者 三浦しをん・あさのあつこ・近藤史恵

 発行 2010年

おすすめポイント

  • 1冊で作者3人の作品を楽しめる
  • 一話約70ページ前後の短編なので、さらっと読める。ストーリーがシンプル、登場人物が少ないので、読みやすい。
  • 前向きになる話だから、読後感がさわやか。また主人公が気持ちを切り替える、パワーフレーズが多い
  • 「旅ラン」がしたくなる。特にニューヨーク、パリ。海外レースの風景、異国ランナーの様子、目に入る街並み。実際に走ったり住んだりしていたの?と思うほど描写が丁寧

個人的には、パリを舞台とした近藤史恵さんの話がお気に入り。観光で訪れた時の風景が蘇る。パリオリンピックで同じ風景が観れると嬉しいな。

頑張った結果がなかなかでないことが多いボク。

”最終的に結果は出せなくても、そのたびにひとつひとつ努力の対価の幸せは与えられていた” こんなフレーズに元気をもらった。

ランニングが主役の話ではないので、ラン好きな人はもちろん、ランに馴染みのない人にも楽しめる本だと思います。

人生いろいろ、こんな話もいいな。完全にノーマーク。

旅ランがしたくなった。

シティ・マラソンズに興味ある人が多くチェックしていた本の記事を書いてみた。

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では、また。

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